人生100年時代を生き抜くために必読!『LIFE SHIFT』リンダ・グラットン アンドリュー・スコット著

ビジネス書

こんにちわ。ひゅうが(@hinatanohyuga)です。

今回は、人生100年時代を生き抜くために必要な視点を教えてくれる『LIFE SHIFT』という本を紹介したいと思います。

私がこの本を読んだきっかけは、有名ブロガーの めんおう(@mennousan)さんが以下の通り紹介されていたことでした。

働き方に関する本の100冊分って・・・・
どれほど充実した内容なんだろうと興味を持ったからです。

本の内容はどういった内容が書かれているかというと、「人生100年時代に突入する現代において、長寿化の恩恵を最大限得るにはどうすればいいのか」というテーマをもとに、確かなエビデンスと豊富な具体例をもとに、変化の時代にさらされている私たちに一つの道筋を示してくれる本となっています。

私は30代ですが、おそらく同世代と下の世代の大半は、今の世の中に少なからず不安を覚えて生きていると思います。

 ・定年まで無事に働くことができるのか
 ・定年後は悠々自適な生活を送ることができるのか
 ・少しでも裕福な暮らしをするにはどうすればいいのか
 ・結婚生活を円満にし、人間関係に悩まない人生を送るにはどうすればよいのか
 ・生きがいを持てる人生を送るにはどうすればよいのか
軽く上げるだけでも上記のような悩みがいっぱい出てきます。

高寿命化やIT化などの影響により私たちはまさに時代の転換期に生きる貴重な世代となっています。

私たちが考え、試し、失敗し、再調整し、成功したことが、のちの世代に受け継がれ、標準的な生き方として定着していくことになるかもしれません。

転換期に生きる私たちだからこそ、未来をできる限り予測し、早めに行動し、失敗を重ねがらも満足の行く人生に自分の意志で向かっていく運命にさらされています。

『LIFE SHIFT』では転換期に生きる私たちに、今現時点で分かっている未来の予想図とすでに世の中で起き始めている事象をわかりやすく教えてくれ、私たちが何を考え、どう行動すべきかということをわかりやすく教えてくれます。

「働き方や人生について、今のままではいけないが、具体的に何を考え、どう行動したらいいかがわからない」といった方には一筋の道を示してくれるこの本がおすすめだといえます。

具体的な内容については、本を実際に読んでいただきたいので、他の働き方の本では教えてくれないようなよかった点をいくつか紹介したいと思います。(→以降は自分の考えです)

・長寿化した人生に対処するうえで重要なことはお金以外にもあり、重要な要素として挙げられるのが、「生産性資産」「活力資産」「変身資産」の3つ

→お金がすべてを解決するのではなく、それに関連するようにして備えるべき重要な要素を挙げ、説明を行っている点が他の本とは違う点と思われる。
→高度な知識を身に着け、有形の資産「お金」を稼ぐことは長寿化人生を生き抜く上で有効な手段ではあるが、必要となる知識の移り変わりが早い現代においては、汎用的に使える知識やスキルに投資をしておくというバランス感覚も重要である。


・生産性資産とは、人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素

・活力資産とは、肉体的・精神的な健康と幸福のこと

・変身資産は100年時代の人生を生きる上で大きな変身を経験し、多くの変身を遂げることになるが、そのために必要な資産のこと

・長寿化時代には、ライフスタイルにせよ、キャリアにせよ、結婚相手にせよ、自分に最も合ったものを見つけることがとりわけ重要である。自分と相性の悪いものを選択したり、早い段階で不適切な道に進路を定めたりすると、失うものが多い

→長寿化の人生を生きるには、生きる上での軸をはっきりしておかないといけない。自分が選択したことが長期にわたって影響してくるため、その時々に行った重要な選択を後悔しないためにも、よくよく自分の軸にあっているかどうかという観点から検討を行う必要がある。

・多くの人が時間がないと感じているのは、自由に使える時間が足りないからではなく、「空き時間」が足りないからだ。

・家庭のパートナー同士の関係において、「親密さの変容」が起きている。取引的性格を持つ旧来の夫婦関係とは異なり、その関係時代が双方に恩恵をもたらすからこそ維持される夫婦関係に変わってきている。そのような関係は、内省を土台にし、常に再検討と再構築を受け入れる。それは、不変の関係でもなければ、惰性で継続されるような関係でもなく、2人の間で調整を重ねていく関係。

→離婚率や再婚率が上昇し、それほど珍しいことでもなくなってきている中で、パートナーとの関係は人生の中でも特に注意して検討すべき問題だと思われる。お金と違い、人との関係となるため、最も注意深く、慎重に関係を築き、維持していく必要がある事項である。本書ではパートナーとの関係に関する変容についても述べられており、従来の男性が働きに出て、女性は家庭を守るという関係ではなく新たな関係を模索すべきという内容が紹介されている。


個人的に一番印象に残っている点は、人生100年時代において、お金はもちろん必要であるが、それ以外にも必要な資産( 「生産性資産」「活力資産」「変身資産 」)を提示している点です。

他の本でも健康の重要性といった形でそれとなく提示しているものはありますが、ここまで体系的かつ具体的に提示されているのは珍しい。

また、単に起きている事象を示すだけではなく、私たちが考え、行動すべきことをはっきりと提示してくれている点も素晴らしい点です。

(事例を紹介してくれるだけで「ふーん」となって終わってしまう本が多いように思います)



最後に、本書の一説を引用したいと思います。

100年以上にわたって生産的に生きる人生を設計するうえでは、計画と実験が重要となる。長い人生で経験する多くの変化によって金銭的資産と無形の資産を破壊されないためには、計画して準備することが欠かせないし、ありうる自己像について検討するためには、実験をおこなう必要がある。計画と実験は、人生に目的と個性を生み出し、アイデンティティを形作る心理的連結性をもたらすのだ。

ここで書かれている通り、人生100年時代の先駆けとして生きる私たちは、お手本がない状態で進んでいかなければなりません。

それは不安でもあり、楽しいことでもあるのですが、なによりも計画と実験(挑戦)をしなければ自分の求めるものには近づくことができないのだということに気づくことが第一歩であると思います。
これからどういったことを考え、知識を身に着け、行動すべきか迷っている人にとってはとても勧めできる本ですので、ぜひ一読ください!!!


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